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台風、うさぎちゃんが接近してきてますね。 明日は、早くお仕事を置かねば。危ないからね。しかし、車ジャブジャブしたばかりなのに・・・なんぞ、お天気に恨まれているんでしょうか。
月の眷属
「・・・顔色が悪い」 レムオンのその言葉に、娘は少し困った顔をした。 アルノートゥンに差し掛かる山道。彼のその声で、仲間の黒髪の男も立ち止まる。 「あ、いえ。大した事無いですから」 その言葉に、何事もなかったかのようにセラは先を歩き出し、レムオンはそれに苦い顔をした。
大した事は無い
娘が、そういう以上セラは必要以上に娘を甘やかさない。しかし、レムオンは違う。 「少し、休んだ方が良いのではないか?」 「もう少しで、街に入る。それくらい我慢できるだろう」 レムオンの言葉を、割って入るようはセラの意見に何か言いかけたレムオンを娘は弱い微笑で止めた。娘が、それならとレムオンも押し黙る。 街道を、娘を気遣いながら歩き街に入る。宿に着くと、ほっと娘の吐息が聞こえた。 「すいません。小1時間ほど休ませてください」 娘の言葉にやはりセラは無言だが、すっと何も言わすに宿を出て行ったところを見ると了解したということらしい。男の行動に、娘はとってある部屋に引っ込んだ。
寝ていると分かっていて、娘の部屋の前まで来る。 何度か、ノックをしようと思ったが気が引けてその場で立ち止まる。それを数度繰り返し、意を決して部屋のドアノブに手をかけた。不用心にも鍵は開け放たれ、寝台の上でぐったりとか細い寝息を立てている娘がそこに居た。 寝台の、横の椅子に腰掛け自然に寝ている娘の髪に触れた。 とたん、ピクリと身体が動く。 「・・・え?あ、お兄様?」 勝手に、部屋に入ってきた無礼を咎める風でもなく寝ぼけ眼を擦り娘がレムオンを見上げる。彼にとって、もう既に心は妹ではない。 しかし、娘は彼を兄と呼び続ける。 「少しは、顔色ももどったか・・・」 レムオンの、独り言のような言葉に娘は何も言わなかった。 「ご心配を、お掛けしまして」 「いや・・・明日から、暫くはお前を心配してもやれんからな」 その言葉に、娘は苦い顔をした。 レムオンのその言葉は、新月が近いことを意味する。 「すまんな。お前にも迷惑を掛ける・・・」 「お兄様は、セリューンを恨んでおいでですか?」 「・・・」 セリューンの眷属は、彼女が見えないときに本性を現す。彼が、生まれたときから持っている本能に火をつける。 「人であれが、このようなことは無いのだがな」 吐き出したレムオンの言葉に、娘は首を左右に振った。 「私は、お兄様と一緒で嬉しいのですけれど」 「俺とお前が?」 訳が分からない。この娘は一体何を言いたいのか。 「女もまた、月の女神に支配される生き物ですから」 その言葉に、漸く合点がいった。 子を。子孫をその胎内で育むことが出来るのは女だけ。そして、その女はレムオンと同じで毎月月の満ち欠けに支配される。それくらい、分からぬほどレムオンも子供ではない。 「お兄様が、月の女神に支配されるように、女もまた支配されるのですよ」 だから、月の象徴は女神なのだ。と、言うことは娘は・・・いや、女総ては女神の化身ということになる。 「道理で、勝てぬはずだ・・・」 レムオンの、その言葉に娘は微笑んだ。 きっと、その通りなのだ。男は、女に一生勝てはしない。 たとえ、ダルケニスであれ普通人間の男であれ、勝てるはずが無い。
なんと言っても、それは女神なのだから。
時間かかりすぎw
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