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しました。これから、夏に向けて下毛が抜けて気待ちよくなったことでしょう。(洗ってる最中は、なっさけない声で鳴いてましたけど) 今は、ふかふかの髪の毛切りたての人みたいになってます。
雨宿り(レムオン)
窓の外を見上げて、娘が憂鬱そうな顔をした。この所続く長雨にリューガ邸に足止めを食らっていることは知っていた。 その娘を連れて、ティアナの元を訪れた。普段から、何処がどう気に入ったのか娘の話をしては機会があれば、是非連れて来て欲しいと頼まれた居たこともある。丁度良い女王の気晴らしにでもなればと、連れ出した。 予想通り、ティアナは娘に構いっぱなしでレムオンのことなどお構い無しと言ったところであった。何気に聞いていれば、やれドレスを今度は送るだの冒険お話をして欲しいだの娘にせがんでいる。
そのことが、幾分か口惜しい。
だが、王女が喜んでいるのならと、そのままにして置いたのがまずかった。今日も、泣きそうな空は今は、号泣とばかり泣き叫び雷までなる始末。幾ら馬車で来ているとはいえ、馬にも御者にもそうそう無理はさせられない。 女王の部屋を、もう少しと引き止めるティアナに『この後、用事がありますので』と、答えて部屋を辞した。そして、己の執務室の前まで娘と共に来た。 「此処が俺の執務室だ。先に断っておくが、この中の物は国家の大事もある。余計なことをしたら只では置かんぞ」 その言葉に、娘が溜息をついた。 「ならば、お先に帰らせて頂きます」 ふぃと、踵を返しその場を去ろうとする娘にレムオンはぎりりと手首を捕まえた。 「この雨の中、どうやって帰るというのだ貴様は」 「濡れてもたいした距離ではありますまい」 「それで、邸に帰り皆に迷惑を掛けるのがわからんのか?」 「ならば、宿にでも帰ります」 ああ言えばこう言う。レムオンに必ず反発した言葉が返ってくる。 まったく、可愛げの無い女。 「勝手にしろ・・・だが、仲間の所へ帰ることは許さん」 ばたりと、執務室の扉を閉めた。
―そんなこともあった―
兄妹として上手くかみ合わず、顔をあわせるたび可愛くないと罵った。 書類に目を通す。きちりと書かれた文字が娘の性格を物語っている。 くっと、こみ上げる笑にレムオンははっとした。 あの娘の書いた書類がここにある。それは、あの娘が今傍に居るということ。 それだけで、何故か微笑が零れる。その訳を、レムオンはまだ知らない。
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